医療・福祉関係者の方へ
サービスのご案内
「家族や知人に頼みづらいと思っていた」
当時81歳の女性。外科的要因から独歩困難なため車椅子を使用していました。
以前より、平野薬局を利用していたが、最近では、代理の人(夫・嫁・ヘルパー)が来局されるようになり、体調や薬の効果などが確認出来ない状況が続きました。
整形外科・循環器科・泌尿器科・消化器内科それぞれの病院を受診し、投薬を受けていました。
家族・知人の助けで通院していたが、遠慮もあり、薬局まで来ることも困難。
本人に対しての薬の説明が出来ないため、用法・効能を正しく理解してもらえず、なおかつ自覚症状の改善が不十分なため不適切な増量や中止を繰り返していました。
ある時、有効期限切れの処方箋を持って来たことから事情を知りました。何とか力になりたいと考え、我々から本人、家族、ケアマネージャーに居宅療養管理指導(訪問薬剤管理指導)を提案し、訪問開始となりました。
自宅に訪問し、本人と面会することで、服薬状況を確認することができました。
日常生活全般において周囲の助けが必要だったことが本人の心理的負担になっており、通院や薬の受け取りに関しても「頼みづらいと思っていた」とのこと。
コンプライアンス不良・・・
以降、薬剤師が自宅に訪問することで、周囲の人に遠慮することなく、薬について正しくしっかりと理解してもらうことが出来ました。
その結果、ずっとコントロール不良だった排尿障害の自覚症状の改善や、睡眠導入剤、鎮痛剤の正しい使い方を実践することで、転倒防止につなげることが出来ました。家族に頼みづらかった尿取りパッドを訪問時に持参することで、生活の質の向上にもつながりました。
この患者さんの事例から始まり、医療機関や介護施設と連携して、「自宅に帰れる街づくり」を目指し、自宅訪問によるお薬の受け渡しや服薬指導に力を注いでいます。